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法人解散した上での事業承継計画

法人解散した上での事業承継計画  事業承継支援事例(岐阜県商工会連合会)

支援企業の概要

【代表取締役】A氏(74歳) 

【創業】昭和49年創業

【役員】3名 【従業員】1名 【事業内容】美容院 

【強み・特長】社長夫婦・長男と理・美容師免許を持ち、地域での固定客が多い。曜日ごとにサービスデーを設け、顧客へ還元している。

【後継者】長男・B氏(47歳) 高校卒業後すぐに入社し、技術・経験は十分ある。同じ建物の別フロアで、自身の固定客に対してサービス提供している。

 

 

事業承継の課題

①社長夫婦は高齢の為、早期の事業承継が望まれる。

②社長と長男は普段から会話がなく、事業承継についても全く話し合われていない。

③積年の役員借入金が高額なため、個人財産の状況によっては相続の際に相続税が発生する可能性がある。

 

 

支援内容など

①【現状分析】

 会社の財務内容、家族構成、個人資産などを確認し、社長夫婦の事業に対する想いをヒアリング。

②【専門家派遣の実施と事業承継計画の作成提案】

 相続等に関する税務上の課題から、税理士の専門家派遣(計2回)を実施。 法人解散を望まれた為、長男を交えて、法人から個人になった場合のリスク(主に社会保障面)について説明。両者納得の上で事業承継計画を作成。

③【事業承継対策の実行】

 事業承継計画書の提案に基づき、法人解散→長男の個人開業の準備を開始。

ⅰ.顧客の引継ぎ

 長男が社長夫妻と同じフロアでサービス提供を開始。顧客のスムーズな引継ぎができると共に、親子で会話をするきっかけが増えた。

ⅱ.経営改善への取り組み

 顧客も高齢化により減少傾向が続いていた。既存顧客の維持に加え、新規顧客開拓を目指し、岐阜県よろず支援拠点から経営改善のためのコーディネーター派遣を予定している。

 

成果・事業者の声など

①【早期に事業承継への道筋ができた】

 早く事業承継をしたいと思っていたが、何から手を付けていいのか分からず、時間だけがどんどん流れていっていた。この事業を機に、一気に進めることができた。

②【相続時に発生し得る問題に気づき、対策することができた】

 何気なく積み上がっていた役員借入金が、相続財産になることを知らなかった。現在の事業規模から、法人解散を以前より考えていた為、同時に役員借入金を精算でき、相続時の課題が一つ解消した。③【親子間の壁がひとつ無くなった】

 親子の会話がほとんどなく、事業について「今後どうするのか」という相談も想いも全く話す事がなかった。今回、お互いの声を聞くきっかけができ、事業のテコ入れまで考えることができたのは大きな前進だった。