事業承継計画書作成提案と会社組織の見直し

支援企業の概要

【代表取締役】杉原庄司氏(72歳)

【創業】明治25年創業

【役員】4名 【従業員】2名

【事業内容】清酒製造業

【強み・特長】独自日本酒ブランドを構築し、販路開拓を強化しておりファンが多い。

 新規顧客開拓を更に強化し、需要開拓を目指している。

【後継者】長男・杉原慶樹氏(43歳)

 現在、実質経営者として酒造から営業活動までを積極的に行っている。

 

事業承継の課題など

①後継者が実質的な経営者であり、早期に事業承継を実施する。

②社長・後継者以外が所有する株式の後継者への移転。

③会社組織体系が法人化時点(昭和31年)のままであり現状に合わせて最適化させる。

 

支援内容など

①【現状分析】

 財務内容、株式保有内容、定款内容などを確認して事業用資産の現状確認と課題などの抽出。

 また、後継者の経営方針や思いなどをヒアリング。

②【事業承継計画書の作成と提案】

 現状分析やヒアリング内容を基に、事業承継計画書により全体方針や課題などを文書化して提案した。

 事業承継発生時に予想される問題点についても明確化して、気づきを与えた。

③【事業承継対策の実行】

 事業承継計画書の提案に基づき、事業承継の準備などを開始した。

ⅰ.不動産価格などの経営資産の概算評価

 会社所有不動産等について概算価格評価を行うことで資産承継について、より具体的な対策を検討する。

ⅱ.会社組織の見直し

 現在、取締役3名以上・監査役1名以上を置く組織になっている。会社組織体制の見直しのため定款変更などを検討する。

 

成果・事業者の声など

①【事業承継の準備について具体的にイメージできた】

 事業承継をしなければならないと思っていたが、実際に事業承継を行う時期やそれまでに必要なことを、具体的にイメージできる機会となった。

②【会社法や相続や相続税などに関する知識を改めて深めることができた】

 会社法や相続に関する知識についてあまり意識をしてこなかったが、基本的な事柄やリスクに関する知識を得ることができたため、事業承継の準備の重要性も理解できたし、見直すきっかけとなった。③【親子で話をするきっかけとなった】

 親子で、事業承継の話を具体的にすることが今まで一度も無かった。今回、事業承継計画書や、定款見直しなどの提案を受けたことで、その内容について一緒に考える必要があるという理由で、具体的に事業承継を話をする機会をできたことは良かった。

 

事業承継事例 岐阜県商工会連合会